2015年7月4日土曜日

直流電源ラインフィルターの製作

買った無線機が壊れました。しかも3回続けて。原因ははっきりしませんが、メーカーが言うには直流安定化電源からの高周波の回り込みではないかとの事。

他の機械をつないでいても壊れないので原因としては納得いかないですが、メーカーに言われるととりあえず電源を交換してみるしかないです。

今まで使ってきたのは、ラジコンのLIPOの充電用に買った海外製の12V~18V可変で60Aの電源です。壊れたといって送信用の終段FETが飛ぶだけで他は正常に動いています。

確かにノイズは大きく特に7MHZ以下では小さな信号の局はノイズに隠れて聞こえません。ですが送信機を壊すほどの高周波が出ているとも思えません。

電源を変えるといってもこれしか持っていないので、買うしかないですが、無線用はどれも高いです。30A位のものの定価は4万円を超えています。といっても実売は1万5千円程度ですが。

で、テストだけなら何とか安くあげられないかといろいろ調べると、こんなのが売ってます。



http://www.dena-ec.com/item/210718976?aff_id=ckk

2980円です。しかし、買ったはいいけど使い物にならないと困るのでクラブの方に聞くとやはりノイズがひどくて使い物にならないそうです。

私は、ラインフィルターをかましてノイズを抑えて使えないかなと考えていたので、すでにこんなものを手配してしまっていました。

http://www.ddd-daishin.sakura.ne.jp/ddd/59-dnf-30k/index.htm

それが今日届きました。せっかくなので作ってみます。


完成形です。この極太の線をトロイダルコアに巻きつけるのに苦労しました。ちょっとゆるくまくと入りきらないので最後はドライバーをてこに使ってぎっちり巻いてやりました。

せっかく苦労して作ったので効果を見てみたいです。

ところで、電源は同じくらいの値段でスイッチングではなくトランスで変圧するタイプの電源があったので結局それを使うことにしました。といっても無線機は修理に出たまままだ帰ってきてませんが。

話を戻して、効果の測定ですが、高周波検知用にこんなものを作ってみました。


パッチンコアに細い同軸を一回巻きその両端をBNCコネクターの端子にはんだ付けしたものです。
これを電源ラインに挟んで、周波数分布を簡易スペアナで見てみることにしました。

まず、電源OFFの状態。


レンジは0から30MHZとしました。これに比べて

まず、ラジコン用の電源です。


低い周波数でノイズが多いみたいです。

では、トランス式の電源に交換してみると


やはり電源の違いは大きそうです。しかし、まだノイズがあります。

で、これに自作したフィルタをつけてみます。

結果は、


なんじゃこれ?まったく効果がありません。同じです。

ん、まてよ、そうです。このテストで電流を流しているのは、無線機がないのでラジコン用の充電器です。

測定の様子です。


ひょっとして電源からのノイズではなくこの充電器からのノイズではあるまいか?

で、測定端子とフィルターを入れ替えてみました。こんな感じ


この時のスペアナの表示は、なんと、電源を切っているときと同じでした。(記録するの忘れた)

ということはこのトランス式電源からも、ノイズ発生源にかましたフィルタもノイズはかなり軽減されているということです。

ちょっと高かったけどなかなかいい買い物をした気がします。